9月23日(祝)に深谷市民文化会館 小ホールで
開催した『安達充活動20周年記念ライブ
〜 あなたとわたしとラン♪ラン♪ラジオ〜』。
4曲目は、声優の筒井絵理奈さんが登場。
『世界で一番素敵な言葉』の世界観をドラマで
表現した17分の朗読作品を安達の生伴奏に
乗せて披露してもらいました。
“かずき”という少し男の子っぽい自分の
名前が大嫌いだった中学生の女の子の物語。
同じ名前の男の先生との出逢いによって
そこから親子関係や自分を表現して生きる
など、色々なことが変わっていくストーリーは
過去に何百人に対して名前についての話をして
きた僕の経験がギュッと詰まっています。
筒井絵理奈さんの七色の表現力で、会場の
そこかしこからすすり泣く声が聴こえた
感動のワンシーンとなりました。
脚本/安達充 語り/筒井絵理奈
私の名前は「かずき」。
小さい頃はこの名前が大嫌いだった。
なんで男の子みたいな名前なんだろう。
実際に、名前が理由で男子にからかわれて嫌な想いをしたこともある。
あぁあ、もっと女の子みたいな名前がよかったなぁ。
かずみちゃん、かずこちゃん、かずよちゃん…。
たった1文字違うだけで女の子っぽい可愛い名前だったのに。
両親はなんで長女なのに、私にこんな名前をつけたんだろう。
ずっとそう思ってきた。
そんな名前のせいか、私はずっと「男っぽい」と言われてきた。
おままごとよりも、秘密基地ごっこ。
リカちゃん人形より、戦隊ヒーロー。
自分でも、中身は男のような気がする。
曲がったことは許せない。
近所の男の子が学校でいじめられた時、その子のクラスまで乗り込んでいって、いじめっ子に文句を言いにいったこともある。
女子からラブレターをもらったことも。
自分でも、男に生まれていたらそうとう生きやすい人生だったんじゃないかって、そんな風にずっと思ってた。
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私が自分の名前を嫌いになったのは、もう一つきっかけがある。
小学校の授業参観の時にあった「名前の由来を親にきいてくる」という授業だ。
「おかあさん、私の名前って、なんで“かずき”なの?」
「あなたの名前はおとうさんがつけたのよ。だから知らないわ」
「あ、そう…」
「おとうさん、私の名前、なんで“かずき”ってつけたの?」
「んー、、、とくに意味なんてないよ。」
「そうなんだ…わかった。」
「知らない」「意味なんてない」
その2つの言葉が幼い私の心にトゲのように刺さった。
「私って、そんなどうでもいい存在なの?」
「私って、愛されてないの?」
「あぁ、、、きっと、男の子が欲しくて“かずき”って名前を考えてたのかな。
だから、私が女だとわかってガッカリして、そのまま男の名前をつけたんだ」
今おもえば、両親は私のことを大切にしてくれていたと思う。
だけど、この時の体験はそれ以上に孤独感を感じさせるに十分だった。
だから、名前を呼ばれるために、自分を否定されるような気持ちになった。
親しい友達には
「“かずき”って呼ばないで!“かず”ちゃんって呼んで」
と言っていた——。
※この続きは実際の朗読でお楽しみください。
安達充活動20周年記念ライブ
〜 あなたと わたしと ラン♪ラン♪ラジオ 〜
https://adachi-mitsuru.jp/20thlive/
出演は、安達充、癒シンガーケイコ、筒井絵理奈
伊東真紀、花桐はづき、西田梨沙、Mina の7名。
ライブは終了しましたがアーカイブ申込受付中です。
アーカイブのみは3,000円。小冊子やCDつきなどの
応援チケットも有効です。
——心のチャンネル合わせて 耳を澄ませたら
目の前の世界が変わる——
ぜひ当日の感動をアーカイブで体感してください♪